聖マリアンナ医科大学の浪人差別が露呈して、医学部を目指して浪人したクズが解説する
こんにちは。
僕は、医学部目指して2浪した経緯があるが、今はただのFラン大学生(非医)です。
聖マリアンナ医科大学の差別問題があらわになって医学部受験の内情、また自分の意見を書きたいと思います。
※あらかじめ断っておきますが、個人の感想です
事件の概要
検索すれば、長々とニュース記事が出てくるが、よくわからない人のために簡単に説明します。
聖マリアンナ医科大学という、私立の医学部があり、入試にて、2015年〜2018年の入試で、不正を行いました。
その不正というのが、男女で得点差を最大で80点つけたということです。
聖マリアンナ医科大学は、過去の入試の配点で、調査書の内容を点数化していました。
建前として、欠席日数の多い人や、高校での成績、部活動経験の有無等を見ていたというのですが、
本音は、多浪や、女性に大幅な減点をすでに行い、経歴で点数が既に決まっていた。
ところが問題視されています。
いわば、現役の男子高校生が実際に入試の際に取る平均点を女性や多浪が同じ点数を取ると、問答無用で不合格になるシステムです。
現役の男子高校生と同じ筆記試験の点数を多浪や女性が取ると、問答無用で落ちる。
これが差別でないかと問題になっています。
これは2018年度入試の話なので今は改善され、
令和2年の入試の配点の内訳を見ると
- 英語 100点
- 数学 100点
- 理科 200点
- 小論文 100点
- 面接 100点
- 適性検査 ※試験の合否に考慮する
- 調査書 ※試験の合否に考慮する
という配点になっており、調査書は点数化されなくなりました。
より詳しく読みたい人はm3の記事が一番詳しく載っています。
特殊な医学部という事情
医学部は、全国で82校ほどあります。
医学部には、再受験や、多浪が多くおり、通常の大学とは似ているようでかなり異なる部分が多いです。
基本的に大学へは、18歳を卒業して入学します。
医学部はその難易度から、2浪、3浪が当たり前になってきます。
また、社会人を経由してから医学部を目指す方も多く、必然的に合格者の平均年齢が高くなります。
医学部受験の闇
多浪は普通
はじめに断っておくと、医学部はどんな大学でも難関です。
学歴はセンシティブな話題なうえ、比較するのは難しいですが、1番低い偏差値の医学部でさえ、早慶理工と同レベルです。
また、医師になるうえで、医師免許がもちろん必要になってきます。
医師免許を取得するとなると医師国家試験に受からなくてはなりません。
医師国家試験は認可された医学部を卒業された方のみが受験可能で、必然的に医学部に入学することが必須になります。
文系の国家資格も同様に、国家試験を受験しなくてはなりませんが、基本的に学部は問われません。
そのため、何浪もして、医学部を目指すことが当たり前になってきます。
僕の周りにも5浪がいるし、Twitterをみれば7浪、10浪の純粋な浪人もいます。
偏差値がもともと低かった人もいますが、高偏差値の高校を卒業した人も多いです。
1浪2浪は浪人として世間一般にもたくさんいますが、こういった類の人らは社会経験もなく、空白の期間が生まれます。
いざ、医学部を諦めた時、空白の期間があれば雇ってくれる会社は少なく、また、高卒となると昨今の就職事情では、厳しいものがあり、
3浪以上は後に引けなくなった人が多いですが、
入学さえすれば、将来は国家資格を取れば、医師という職業が確定しているので多くの人が目指しています。
再受験
医学部を受ける人には、再受験されるという方もいます。
再受験は、大学を卒業して、就職した後や、大学に通いながら、医師になりたいと思い、大学を受け直す人です。
多浪と年齢はにていますが、社会経験がある人や、大卒の人もいて、受験に失敗しても修正が効きやすいです。
ただ、何かをしながら受験勉強というのは難しく、何年も時間をかけてやっと受かる人が多いです。
医学部の面接、調査書
2020年1月の時点で、全ての医学部で、二次試験に面接を課しています。
2018年度入試の九州大学医学部を最後に、国立も私立も関係なく、必須で行われています。
面接では、大学によって異なりますが、大体共通で、医学部を目指した理由、なぜこの大学か、高校時代の成績、欠席が多ければその理由、部活が問われます。
医学部の教授数名と、面接をし、半ば就職活動に近いです。
また、面接に点数をつける大学も多くあり、面接点を低くつけられると、面接点が高い人と、かなりの差がつきます。
昔から、年齢や出身地に厳しい大学が多くありました。現役県内出身に200点中200点つけるなか、18+5歳県外になると、120点をつけるような大学も多くあります。
面接は、調査書を基準にして行う大学が多くあり、聖マリアンナ医科大学のように、高校の調査書を参考にする大学は多いです。
実際に、医学部の面接では、高校の調査書を見て、欠席が多い理由を問われたり、部活を途中で退部していたら、理由を問われたりします。
どこの大学も調査書は参考にしています。
事件を見て思うこと
今回の事件で一番の焦点は、男女差別です。
実際どこの医学部を見ても、男女比率は男子が圧倒的に多いです。
まず最初に思うのが、女性を差別するのはダメです。考えが古いです。
医師にも、楽な科ときつい科があります。
今、日本全体で見て、医師が足りない足りないといわれるのは、きつい科に人がいかないことが挙げられます。
女性は、出産等もあり、楽な科を選ぶ傾向が強いとされており、
医師は日本の税金から、育てることになっているので、差別してしまっていると考えられます。
医師になる権利を獲得した人が、自分のQOLを高めるために、楽な科に行ってはだめなのか?
僕はそう思いました。
自分の家族との時間を持つことが最も大事です。
男女関わらず、自分の昔からやりたかった職業である、医師になって何が悪いのかわかりません。
日本には職業の自由、男女雇用機会均等法もあるのに対して、半ば就活のような医学部受験で差別するのはナンセンスです。
仮に差別するのであれば、そもそも入試要項に明記するべきです。
そうすれば、正当だと思いますが、世間一般からの批判は計り知れないでしょうね・・・。
2番目の焦点である、浪人についてですが、これは差別してもいいと思います。
高校3年までにつけておかなければならなかった学力を、人より何年も時間をかけて身につけるのであるならば、
多少のハンデをもらってもいいと思いますし、なによりフェアです。
また、医師として働ける時間が多浪や再受験は、現役と比べると、どんどん短くなるので、
日本の税金で賄っている国立医学部、私立医学部(助成金をもらっている)ところで差別するのは、当たり前のことだと思います。
昨今、不正入試を巡って多くの私立大学があらわになってきていますが、
昔に比べれば、かなりマシになってきているのではないかと思います。